2008年07月15日

アメリカン・タブロイド


アメリカン・タブロイド 上
著者名:ジェイムズ・エルロイ(著)
     田村義進(訳)
出版社:文藝春秋
出版年:2001.10
ISBN :9784167527884




アメリカン・タブロイド 下
著者名:ジェイムズ・エルロイ(著)
     田村義進(訳)
出版社:文藝春秋
出版年:2001.10
ISBN :9784167527891



ぜったい読んだことがあるのですが,読み始めても,なかなか筋を思い出せない。
ところどころ,あ,知ってるというところが出てきますが,結末もへ―,という感じでした。
つまり,まったく覚えてない…。
なんだかまたしても読書の意味を問われております。
でも,すごい面白かったです。
前に読んだときはLA4部作を読んだ直後だったし,感慨が薄れていたのかも。
60年前後の情勢にかますドハッタリ,十分の読み応えです。

以下に忘れないように内容メモ。続けて次作を読むので。
主要人物はまたしても男3人。
ケンパーくん:目端の利くFBI局員。資産家の父が失脚し,無一文からの出発。
そのためめちゃめちゃ上昇志向が強い。どうも弟を自分がらみの事故で死なせたらしい。

ウォードくん:気の弱いFBI局員。ケンパーの弟分。神学校出の孤児でアルコールに溺れやすい。弁護士資格あり。

ピートくん:フランス系カナダ人の元保安官助手。長身ハンサムで凶暴かつ頭もよい。常に権力者の下で金稼ぎをもくろむ。

ケンパーくんとウォードくんはバツイチで20歳ぐらいの娘が一人ずついて,死んだ同僚の一人娘と3人で法律家を目指している。ウォードくんはこの遺児とできてる(いかがなものか)。

<ネタバレですよ>

さて話の発端は,若きケネディ兄弟のマフィア潰しを煙たがるFBIが,ケンパーにスパイを命じたこと。
ウォードくんは共産主義者摘発課にいたけど,ケネディ弟を崇拝していて,ケンパーに協力する。
その頃ピートくんは労働組合の大物の依頼で,マイアミにいるキューバ人を仕切り始める。
実は労組とマフィアはべったり癒着してて,ケネディ弟は労組年金基金の裏金疑惑を摘発したい。

ところでピートくんとケンパー,ウォードは顔見知りで,ピートくんはウォードを徹底的に嫌っている。ウォードはなぜかいろんな人から嫌われている(FBI長官とか)。逆にケンパーはだれからも好かれる魅力的な男で,ケネディ兄弟も信頼し始める。
ウォードくんは年金基金裏帳簿をめぐっていろいろがんばるも,FBIからは干され,ケネディ弟にも袖にされ,逆ギレ。自力で裏帳簿をゲットし,画策を始める。

キューバではカストロ政権が立ち上がりつつあり,それを阻止すべくCIAが亡命キューバ人の反乱軍を組織。そこに噛むピートとケンパー。ケンパーは何と給料3重取り。
マフィアはキューバのカジノを死守すべく,ケンパーとピートを支援。
ケンパーはケネディ父の隠し子(超美人)と付き合うも,ケネディ家に取り入るため別れる。

そんなこんなでみんながケンパー頼みになり,ケネディ兄はめでたく大統領に当選。
ところが皆の思惑と外れ,キューバには侵攻せず,マフィアの摘発は緩まず。
話が違う,とだんだんケンパーの風向きは悪くなる。
そこへいまやケネディ憎しに凝り固まったウォードがマフィア側のやり手弁護士として登場。
裏帳簿を武器として堂々渡り合う。さらに天敵ピートと組んでケネディ兄のゆすりネタまで作る。これはケンパーにばれてご破算となるも,ケンパーはケネディ兄に蔑まれていたことを知ってかなり自棄になる。

もうこうなったらカストロ暗殺しかない,とヒットマンを訓練するピートとケンパー。
しかしカストロと裏でつるもうとしていたマフィアは乗り気でなく,焦った彼らは麻薬取引でマフィアを出し抜こうとし,逆に追いつめられる。
初めて権力者に楯ついたピート。ゆすりで組んだ赤毛の彼女にすがり,結婚。
マフィアが出した結論は,マイアミでのケネディ兄暗殺。
ウォードの指示でピートとケンパーが計画するも,結局実行はダラスで別口がすることに。
その直前,ウォードは裏帳簿でケネディ父とマフィアの癒着を弟に告げる。
自己崩壊に陥る弟。かわいそうに…。
ケンパーは3重スパイがばれ,にっちもさっちもいかなくなり,結局ウォードに殺される(なんで?今までかばってもらってたのにねえ)。
なぜかピートくんはうまいこと生き残って次作にも登場するらしい。さすが,しぶとい。
posted by 浮村眠 at 10:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書メモ
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